スポンサーサイト 
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

------------------------------------------------------
☆☆こちらもよろしく☆☆
ちょろんぬとのびたの大冒険←クロスステッチブログ

スポンサー広告 Com(-) * Tb(-) * page top↑ * [Edit]
恋愛小説風あの頃番長は若かったシリーズ④-9 
2010 / 04 / 02 ( Fri )

恋愛小説風あの頃番長は若かったシリーズ
まで立ち上げました。


初回はこちら。
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-1

続きはこちら。
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-2
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-3
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-4
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-5
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-6
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-7
恋愛小説風、あの頃の番長は若かった④-8
8月4日
30度を超える真夏日。

エアコンの無い祖母の家は
もはやサウナ状態になっていた。

セミの鳴き声が追い討ちをかける。

涙より
汗をぬぐうハンカチ。

少し正座をすれば
すぐにでも足から汗が出る。


そんな暑い中
葬儀が始まる。

ただでさえつまらない
お寺さんのお経。
いつも以上に長く感じる。


考える事といえば、
定期演奏会の事。

パート紹介の演出はどうなったんだろう。
私のソロは誰がカバーするのだろう。
あの16分音符が何小節も続いてる
テンポの速い曲。
私の楽器が抜けたら
間抜けな曲になるだろうな。
誰が代わりにするんだろう。
誰もできないだろうな。

なのになんで誰も相談してこないの?

ポケベルは朝から1通も受信してない。
先輩からも入ってこない。


祖母の葬儀で考える事は、
ほとんど自分の事だった。


長い長い葬儀が終わり
いよいよ祖母の遺体が骨となる
火葬場に向かう。

初めての火葬場はとても
薄暗く
恐怖を感じた。

さっきまで
ものすごく暑かったはずなのに、
なぜかここはとっても涼しく、
汗が冷えて
寒さまで感じる気がした。

間もなく火葬が始まり、
一旦祖母の家に戻って昼食をとってから
また火葬場まで向かう事になった。

出来る事ならあまり行きたくない場所だった。


昼食をとっている最中に
1通のベルを受信した。
先輩からだった。
内容は
私を気遣う内容だった。

私はそんな内容のメッセージが欲しいんじゃない。
部活の様子がどうなってるのか知りたい。
なのに・・・・・・。

その時はまるで
自分が居ないと部活が成り立ってないような
そんな気さえ
していた。

私は先輩にメッセージを送り返した。

「オソウシキオワッテ、バーチャンハ
イマ、カソウチュウダヨ。
ワタシハ、イッタンイエニカエッテキテ、
ヒルゴハンチュウ」


それからメッセージは入ってこなかった。

部活の事を聞きたかったけど、
なんだか聞いたらいけない様な気がして
あえてその事には、ふれなかった。


それから
また火葬場に行って
祖母はあっという間に骨になった。
遺骨と一緒に
家にもどり
初七日の法要をすませ
長い長いと思っていた
2日間だったが
気がついたらあっという間に
すべて終わってしまった。

全て終わったのが
午後3時過ぎだった。


定期演奏会の開始は夕方5時。

今から会場に行けば
演奏会には間に合うんじゃないか?
でも・・・・。
誰が会場まで連れて行ってくれる?
母や父がこの場から居なくなるのは
どう考えたって不謹慎だ。
だいたい、「出たい」なんて
いい出せない。

ただただ時間だけが
流れていった。
私は一人になりたくて
祖母の家の裏側に行って
ポケベルを握り締めて
泣いた。

大泣きでもない、

ただ

ひとすじ・・・・

ふたすじ・・・・。


頬を伝って
地面に落ちる涙を見て
それがなんだかおかしくて
笑った。



10分ぐらいして
何気ない顔で家の中に戻った。
すると
一番小さいイトコが
私を見つけるなり
家中に聞こえるかのように
大きな声で

「あ!!ゆみ居たよ!!!」

と叫んだ。

私は

「あのねぇ、ゆみじゃなくて、ゆみねーちゃんでしょ?」
いつも生意気に
私の事を呼び捨てにするその子に
からかって言った。

すると2階からバタバタと父と母が降りてきて
なんだか普通じゃない予感がした。

「あんた、さっきから探してたんに、どこにいたん?」

「家の裏だよ。」

「さっき、高橋先生から電話あったよ。」

高橋?
高橋とは部活の顧問だった。

「先生が、もし演奏会開始の時間を5時から5時半に変更したら
ゆみは演奏会に出ることが可能ですか って電話あってねぇ・・・」



顧問と母はこんな事を話したらしい。

演奏会に出られない事を
部員の前で話したら、
部員やOBたちの間で
演奏会を延期にする事はできないのか?
と言う話の流れになったらしい。


だが、
演奏会が学校の生徒や先生だけが見に来るのなら
それも可能だが、
広告を出してくださった企業や商店街のお店、
会場の都合もあって
延期はやはり無理。

それならせめて
開始時間を少し遅らせる事
私が出る事は
可能なのか? と。


ありがたい事に、
部員やOB、
顧問や先生方が
全員揃って演奏会をしたい。
何か方法は無いものかと
話し合ってくださっていたらしいのだ。

それで
顧問が私の家に電話をしてきて
祖父がその電話をとり、
母の実家の電話番号を
顧問に教えて
母と話し合った結果、



母は顧問に
「ぜひ、出させてやってください」
そう返事したそうだ。


一通り母の話を聞いたが
気になる事があった。

「でも、豊田のおばさんもまだ居るし・・・・」


古いしきたりや世間体の事に
やたら口うるさい親戚が
まだまだたくさん残っているのに、
私が居ないことに気がついたら・・・。

そう思うと
少し戸惑いもあった。

でも
やっぱり、

すごく

ものすごく

嬉しかった。


「しずちゃん!ゆみを会場まで乗せてってやってくれる?」

免許を持っているイトコに母が言うと
すぐにキーを取りに行って
車を用意してくれた。

「お母さんやお父さんは見に行けないけど、頑張ってね!」

「うん!ありがとう!!」


泣きそうになってるのがバレないように、
ちょっとうつむき加減で
そう返事し、
イトコの車に乗った。

まずは一旦家に戻って
制服に着替え、
ステージ衣装をバッグに詰め込み
またイトコの車に戻った。

イトコは法廷速度をかなり無視し、
「しずちゃん・・・いくらなんでも、早すぎない?」
って言うと
「罰金はあんたのお小遣いからもらうから」
なんて笑いながら言った。


そして間もなく
会場に到着した。




関係者専用の入り口は
会場の裏側にあったので
私は裏側の扉をゆっくりあけて
みんなが集まっているはずの
控え室に行った。


おかしい・・・・・。

誰もいない・・・・。

途中通ってきた
舞台袖にも
ステージにも
誰も居なかった。



あれ?
みんなどこに居るんだろう。

しばらく会場の中を駆け回った。




すると
一人の後輩が私を見つけて

「あぁ!!先輩!!!待ってましたよ!」

笑顔で私に手を振った。


「あやちゃん!ねぇねぇ。みんなどこに居るの?」

後輩のあやちゃんは
「えっとぉ・・・・」
と、少々答えにくそうにしながら

「皆さん、会場の表側におられます」




そこには、
すでに会場にいらっしゃってる
お客さんに
開始が5時から5時半に変更した事を
説明するOB

演奏会のポスターに
5時と書いてある部分を
5時半に訂正している後輩

拡声器で
5時半開始になった事を
何度も何度も繰り返し
アナウンスをしている
副顧問の姿があった。




みんな私一人のために・・・。

涙が出た。
私のために
みんな私のために。

パート紹介の演出の事や
誰が穴をうめるんだろうか とか、
ソロなんて誰にもできるわけがない とか
そんな自分勝手な事しか考えていなかった事が
恥ずかしかった。

そして・・・・。

3年生の部員は、
街中に貼ってあるポスターに
開始時間変更のお知らせを貼りに
自転車で駆け回ってくれていた。

特に真夏日だったこの日は
夕方とは言っても
30度近くあったに違いない。



私のこの件が無かったら
きっと今頃、
お客さんが会場入りしていて、
部員は控え室で
演奏会前の最後のミーティングでも
していた頃だろうか・・・。



なのに・・・・・。


みんな私一人のために

みんな私一人のために・・・・

私のために・・・・。




4時半になり
みんなが一斉に会場に戻ってきて
私が居ることに気付くと

「ゆみー!!!出れるんだよね??」

「待ってたよー!!」

「やっぱり全員揃わないとねぇ」


みんな笑顔で声をかけてくれた。

タオルやハンカチで汗をぬぐいながら
全員がニコニコしていた。

私一人が
嬉しくて、
みんなの優しさが
本当に嬉しくて

泣いていた。

「んもー!泣くなら演奏会終わってからでしょ!!」


みんな、ありがとう。
本当にありがとう。

それから
最後にちょこっと
パート紹介の打ち合わせをした後


いよいよ本番を向かえた。



****************************************





大変お待たせして
本当に申し訳ありませんでした。

おまけに恋愛にまつわる事が
全く書かれておりません・・・・。

はっきり言ってしまえば
この演奏会のエピソードは

祖母の死で演奏会に
出られそうになかったけど、
どうにか出られた



3行でまとめても良かったほど
恋愛の話には関係ないのですが、
自分がどうしても
こんな感動的な事があったんだと
残しておきたくて
かきました。


スポンサーサイト

------------------------------------------------------
☆☆こちらもよろしく☆☆
ちょろんぬとのびたの大冒険←クロスステッチブログ

* テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学 *
あの頃番長は若かったシリーズ * Com(10) * Tb(0) * page top↑ * [Edit]
   
おおおおお(゚Д゚)
その時は、演奏会に出ることができて本当に良かったですねぇ。
周りの人たちに『感謝します!』って感じですよね。

心が暖かくなりますね*-ω-)
From: くるくる * 2006/08/12 21:18 * URL [Edit] * page top↑
   
人は、感動して生きていけるもの。
感動とは、感じ動くこと。
書き留めておきたいという番長の気持ち、分かります。
番長は、仲間から色んな事を学んだのですね。
それが、今の生活に生かされているといいですが(笑)
From: rail * 2006/08/12 23:22 * URL [Edit] * page top↑
   
こんばんわ^^

なんだか 読んでいて
うるっとしてしまいました^^
いいお話ですね。
そんな素敵な思い出。
うらやましい。

きっと なくなられたおばあ様も 
よろこんで いらっしゃったでしょう・・。

人から与えられた 優しさや感動って
大切にしたいですね・・^^
From: maruko * 2006/08/13 01:50 * URL [Edit] * page top↑
   
はじめまして
puririさまの所から来ました
「あの頃番長は若かった」読ませて頂いてます
…めっちゃ 全部読みたいのですが…眠い(汗
ので また来ますv
From: 由子 * 2006/08/13 03:11 * URL [Edit] * page top↑
   
3行でまとめてしまうには勿体無いお話です。
学生時代のいろんなエピソード、思い出してしまいました。
きっと、番長さまはみんなからの信頼厚い方だったのだろうなと思います。
From: puriri * 2006/08/13 05:10 * URL [Edit] * page top↑
   
コメントありがとうございます

>> く る く る 様

はい!無事演奏会に出ることができたってわけです。
あの日は本当に感動しっぱなしでした。
すばらしい仲間と一緒に部活ができたことが誇りですよ。
えっへん。(誇ってなくて威張ってるじゃん・・・)

>> r a i l 様

>番長は、仲間から色んな事を学んだのですね。
それが、今の生活に生かされているといいですが(笑)

クスクス(笑)
今の生活に生かされてますかねー。
でもこの日は本当に感動しました。
みんなの温かさが、んもー言葉にできませんよ。
思い出すだけで涙が出ちゃう。グスン。

でも!
毎年、お盆か年暮れあたりに必ず飲み会をしているのですが、必ずと言って良い程
「あれだけ走り回ってやったんだから、飲み代おごれよ!!」
って言われます。
当時の3年生15人分、おごれる余裕が番長にはありません・・・。

>> m a r u k o 様

いやん、うるっ とだなんて・・。
オイラも思い出してはうるっ。

青春がいっぱい詰まった部活生活の最後にこんなサプライズが待ってるとは
オイラも思ってませんでした。
そうですね、
人から優しくされた事、感動を受けた事、
大切にしたいです。

>>  由 子 様

こんにちわ!コメントありがとうございます。
読んでくださってありがとうございます。
オイラの物語を読んで睡眠不足は体によくありません!!
一度眠ってからまたお読みください。
由子様のブログにも遊びに行かせてもらいますねー。

>> p u r i r i 様

んーみんなからの信頼が厚かったのかどうかは
わかりませんが、
こんなにみんながオイラのために動いてくれて
感激でした。
一生忘れられない感動な出来事です。

From: 番長 * 2006/08/13 09:28 * URL [Edit] * page top↑
   
また来ました 由子です
やっと 話が繋がりました
(この回から読み始めたので)
この回だけでも十分感動!のお話でしたが…先輩の秘密ってなんだ?!
と新しい疑問を持ちましたので また来ますv-218
From: 由子 * 2006/08/13 16:56 * URL [Edit] * page top↑
   
わー本当に嬉しいですよー。
オイラの思い出を読んでいただいて~。
ありがとうございます。

先輩の秘密・・・。
うふふふふふ。

で、オイラは一体
今度はいつ更新する気なのか って所も
疑問だったりします。(ぇ)

楽しみにしてくださって嬉しいです。
ありがとうございます。
From: 番長 * 2006/08/13 18:10 * URL [Edit] * page top↑
   
感動して涙が出ました。
From: オリオ * 2006/10/06 15:04 * URL [Edit] * page top↑
   
>> オ リ オ 様

初めまして!
オイラのしょうもない文章力で書いた
過去の思い出に涙だなんて・・・。
うれしいです。
番長もこの出来事は一生の宝物です。
From: 番長 * 2006/10/06 20:17 * URL [Edit] * page top↑
Comment to this entry
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
Trackback to this entry
カテゴリー
月別アーカイブ
プロフィール

番長

Author:番長
小心者が世の中を語る。

script*KT*
フリーエリア


なかのひと
ログスター
無料サンプル、ブログライター、ブログで口コミプロモーションならレビューブログ

ブロとも申請フォーム
FC2カウンター
最近の記事+コメント
リンク

バナーリンク
バナーをお持ちの方は
お知らせください
こちらでリンクを
貼らせていただきます

ダメダメな私
韓国生活一年目
つなんち
MaMa★Bonba
俺色フラクタル
カッパカフェ!
love cherry!
がんばる拓りんママの日記
うらら。
はい、どーも 
か~ちゃん日記 
へなちょこ 
ブログらしきもの・・・
ぷりりな日々
ねじを巻け、そして服を脱げ。
黒沢の日記
M様の耳はロバの耳
 穴があったら叫びたい
みかんのはっぱ。
ヒトヅマ生活
 ~あくまで育児日記です~
まほうがとけない
ぽこ温泉
てくてく歩いて

番長にメールしよう

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。